住宅のジオラマを制作している人はたくさんいると思うが、アニメ、映画、ドラマなどに登場する家や建物のジオラマを制作している人はあまりいないだろう。『ドラえもん』野比家や、『となりのトトロ』のサツキとメイの家など、誰もが一度は見たことのある家や建築物を“間取り”まで忠実にジオラマで再現しているのがタカマノブオさんだ。小学校の頃に授業で作った“箱庭”が原体験と語るタカマさん。ペーパークラフト制作などを経て、現在は“立体間取りアーティスト”として活動している。ただ鑑賞するだけでなく、室内に照明を付けたりと、その仕掛けも面白い。そんなタカマさんに、立体間取りアーティストとしてのこだわりや、想いを聞いた。
【写真】「ドラえもん」野比家の“間取り”も忠実に再現 他「サザエさん」「トトロ」「めぞん一刻」「おおかみこどもの雨と雪」なども
■トイレ、風呂、押入れ… ストーリーに直接関係ない場所も検証して具現化
――アニメ、漫画、映画などに出てくる家を再現しようと思ったきっかけは何ですか?
【タカマノブオ】30年以上前から、広告チラシの間取り図を元に住宅模型を制作していましたが、一般的な住宅だとあまり興味を示してくれず、試しにサザエさんの “磯野家”の間取りを調査して制作したところ興味を持って見てくれました。誰もが知っているようで、実は謎の多い住宅を解明することを楽しんでいます。
――作品選びの基準はあるのでしょうか?
【タカマノブオ】小さな子どもからご年配の方まで、老若男女すべての方に興味を持ってもらえるもの、間取りを十分推理できる資料の収集具合等で判断しています。家族や家をテーマにした作品は、シーン描写が豊富なので作りやすいです。
――間取りを推理するために、作品を徹底的に調べますか?
【タカマノブオ】もちろんそうです。間取りの推理は制作する上で重要な部分です。映像から判断できないときは原作本を読んだりして、何かしらヒントになる記述がないか調べています。モデルとなった建物やロケ地がある場合は、可能な限り現地に足を運びます。
――間取りを推理する作業は楽しいですか?
【タカマノブオ】ストーリーに直接関係のない場所、特にトイレ、お風呂、押し入れだったりは見えてきません。見えない部分を設計士気分で追加や変更の作業をする工程は、難しくもあり楽しい部分でもあります。アニメに登場する住宅は特に推理が難しいです。同じ部屋でもシーンによっては全く違った描かれ方をしていたり、あり得ない間取りが描かれていたり、つじつまが合わない箇所がたくさん出てきます。元々つじつまの合わない間取りをどうやって攻略するかが楽しい部分かも知れません。
――間取りを特定するのに特に大変だった作品は何ですか?
【タカマノブオ】『めぞん一刻』のアパート一刻館と、『千と千尋の神隠し』の油屋ですね。一刻館は、作品のタイトルが建物なのに描写されているシーンが意外に少なく大変でした。油屋の場合は屋内の描写が盛りだくさんで、外観サイズ以上の部屋数が描かれています。印象に残る部分を切り取って調整しました。
立体にする事で、より生活感が出てきて人間臭く思えてきます。面白い!
欲しいな〜!!
バーチャル画面で見れるのがあるけど、こういう立体模型の方が絶対に実感が湧いていいと思う。
記事タイトルは「礒野」になってるけど。
間取りの再現だけではなく
小物やキャラクターまで
クオリティ高すぎ、生で見てみたい。